もくじ
名古屋瑞穂区・昭和区八事駅エリアのパーソナルトレーニングスタジオmoi。カラダの専属アドバイザー佐々木です。
今回は、ダイエットや筋トレで欠かすことの出来ない「たんぱく質」についてです。
3大栄養素の中でも、かなり重要なたんぱく質。
その理由に、プロテイン(たんぱく質)は、ギリシャ語の「プロティオス(一番大切なもの)」が語源になっている程です。
これから、ダイエットや肉体改造をしたいという方は、最優先にたんぱく質の基礎知識について学びましょう。
そもそも、たんぱく質って何??
そもそも、たんぱく質とはなんでしょう。
農林水産省のHPからの引用によると・・・
たんぱく質は、筋肉・内臓・皮膚・爪・毛髪など人の体のいろいろな部分を作るのに欠かせない栄養素で、主としてアミノ酸からできています。
たんぱく質は、「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の2つに分類できます。
「動物性たんぱく質」は肉類・魚介類・卵・乳製品など動物性の食品に、
「植物性たんぱく質」は豆類・穀類など植物性食品に多く含まれています。
どちらもたんぱく質ですが、それを作っているアミノ酸の種類や量が異なるので、それぞれのたんぱく質を含む食品をバランスよく食べましょう。
消化されるとアミノ酸に分解され、筋肉や内臓、皮膚などの材料となるたんぱく質や酵素などが体の中で作られます。出典: 農林水産省
たんぱく質=1グラムあたり4Kcalになります。
となっています。
ご覧の通り、身体を作っている主要成分なんですね。
身体は常に古い細胞が破壊され、新しい細胞が作られているのですが、その材料となっているのがたんぱく質です。
このたんぱく質がしっかり摂れていないと、細胞のサイクルが上手くいかず、健康や美容にマイナスになってしまいます。
また、ダイエットをしている方は肉などを避ける方がいますが、ダイエットでは逆効果になります。
たんぱく質は、筋肉などを作ってくれる他、満腹感を出してくれたり、代謝を上げてくれたりと、ダイエットの大きな味方になってくれるのです。
詳しくは、後述しますね。
では、そのたんぱく質は1日どれくらい摂取するといいのかについて、まず解説していきましょう。
たんぱく質は1日どれくらい摂るといいのか?
さて、たんぱく質とは何かを理解したら、次は1日の摂取量についてです。
実は、たんぱく質の1日の摂取量は諸説あって、「これだ!」というハッキリした答えがないんですね。
検索して調べると、結構バラつきがあるので、迷ってしまう方が多いかと思います。
一応、厚生労働省が推奨する成人の1日あたりのたんぱく質摂取量は、
・男性50〜60g
(1日の総カロリーの約13〜20%)
・女性40〜50g
(1日の総カロリーの約13〜20%)
となっています。
また、厚生労働省は
0.72×体重×1.25=1日の推奨量
例)体重60kgの場合
0.75×60×1.25=56.25g
という基準も出しています。
なので、とりあえず「体重1kgあたり1g」を目安に摂っていただければ、健康上問題はないかと思います。
健康上問題ない摂取量は上記の量ですが、筋肉量を増やしたりダイエットをしたりする時は、もう少し増やしても問題ありません。
といより、少し増やした方がいいと言われています。
なぜなら、身体はストレスを感じたり筋肉の活動量が増したりすると、エネルギーを多く使い、その際に筋肉が分解されやすくなるからです。
糖質からのエネルギーが枯渇してくると、筋肉を分解してエネルギー源にしますし、身体はストレスを感じるとコルチゾルと言われるホルモンが分泌され、それが筋肉を分解すると言われています。
その為、ハードに運動をする人は適正量の2倍以上タンパク質を摂取した方がいいと言われ、体重1kgあたり2.2gのタンパク質を摂った方が良いというデータがあります。
ダイエットの場合だと、ダイエット中はどうしてもカロリー量が減り、筋肉が分解されやすくなります。
また、タンパク質を摂取すると1日の総摂取カロリーがかなり抑えられると言われているので、ダイエット中は通常より多くタンパク質を摂る事が重要になってきます。
だいたい体重1kgあたり1.6g摂取すると、体重と体脂肪が落ちやすくなると言われています。
結論としては、最低でも体重1kgあたりは摂取し、目標としては体重1kgあたり1.5〜2.0gは摂取できるように意識すれば、問題ありません。
ダイエットやボディメイクで食べるべきタンパク質食品
ダイエットをする時や筋肉を付ける時には、たんぱく質摂取がかなり重要になります。
まずは、どんな食品が高たんぱく質で、それにはどれくらいたんぱく質が含まれているか?を何となくでいいので、覚えておくようにしましょう。
そして徐々に慣れてきたら、次は「良質なたんぱく質」を積極的に摂るように心掛けます。
良質なたんぱく質を摂取するとかなり身体が変わってきます。
「良質なたんぱく質」とは??
良質なたんぱく質とは具体的にどんな食品か?
それは、以下の3つです、
低カロリーで高たんぱく質
たんぱく質が多い食品には、脂質も多く含まれている場合があります。
その為、カロリーオーバーになりやすく、食べ過ぎると脂肪が増えてしまいます。
よく、マッチョな人が鶏のササミを食べていますが、ササミは低カロリーで高たんぱく質な食品の一つだからなんですね。
特に、肉は脂の量が部位によって違い、カロリーに差があるので、気を付けましょう。
魚のように、身体に良い油はそこまで気にしなくても問題ありませんが、カロリーオーバーには注意してください。
ビタミン・ミネラルなど微量栄養素が多い
ビタミンは、消化・吸収・代謝の働きを助けたり、免疫力を高めてくれたりと、身体を正常に保つ為に微調整をしてくれる栄養素です。
ミネラルは、骨や軟部組織の構成成分になったり、ビタミンのように身体の機能を正常に保つようバランスをとってくれています。
これらビタミン・ミネラルは、肉や魚など高たんぱく質食品にも入っているのですが、食品や肉の部位で含有量に差があるんですね。
例えば、豚肉だとビタミンB群が多かったり、赤身や内臓系の肉だと鉄分やビタミンAが多かったりします。
このように、含有量に差があるので、なるべくビタミン・ミネラルが多い食品を選び、身体づくりを効率よくできるようにしましょう。
必須アミノ酸が多く含まれている
たんぱく質は約20種類のアミノ酸で構成されています。
そのうち、9種類(ロイシン・バリン・イソロイシン・リジン・メチオニン・フェニルアラニン・スレオニン・トリプトファン・ヒスチジン)は体内で作る事ができない、または作る事が出来ても微量なので、食べ物から摂取しなければいけません。
これら9種類のアミノ酸を「必須アミノ酸」と言います。
特に筋肉を作っていく時に、必須アミノ酸を摂取しているかいないかでかなり差が出るので、体づくりの際は意識して摂取する必要があります。
以上3つが、たんぱく質の「質」を決める要素になります。
たんぱく質を必要量摂取する事も大事ですが、内容にも気を付けると、さらに効率よく身体づくりができるようになります。
上記の3つを満たす食品を選ぶか、上手く組み合わせて摂取できるようにしましょう。
たんぱく質の含有量一覧と特徴について
では、ここからは食品中のたんぱく質量や食品の特徴についてご紹介していきます。
豆類
植物性のたんぱく質である、豆類。
比較的低カロリーですが、小豆・そらまめ・インゲン豆・えんどう豆は炭水化物が多く、大豆は脂質が多いです。
特に、大豆はたんぱく質が多いですが、脂質によって食べ過ぎるとカロリーオーバーになるので気を付けましょう。
豆類は、脂質をエネルギーに変えるビタミンB2や糖質をエネルギーに変えるビタミンB1、また食物繊維やミネラルも多く含んでいるので、ダイエット中の方にオススメです。
ですが、肉や魚に比べるとたんぱく質量が少なく、筋肉を作る為の必須アミノ酸などが豆類では足りないので、豆類をメインにたんぱく質を補給するのは非効率になり、栄養も偏ってしまいます。
たんぱく質補給は、肉や魚をメインにし、豆類は肉・魚で摂れない栄養素や足りないたんぱく質を補うという様な摂取の仕方をオススメします。
卵
蛋白質(たんぱく質)の「蛋」という字は、中国語で「たまご」を意味するくらい高たんぱく質な食品です。
必須アミノ酸のバランスもとてもいいです。
炭水化物以外ほとんどの栄養素が入っていて「完全栄養食」と言われたりします。
脂質がやや多いので、カロリーや脂質を摂りすぎた日は少し控えた方がいいかもしれませんが、簡易的にたんぱく質補給ができるので積極的に食べましょう。
【大豆製品・卵のたんぱく質含有量】
たんぱく質量 | カロリー | |
大豆(100g) | 35.3g | 417kcal |
あずき(100g) | 32.4g | 542kcal |
木綿豆腐(1丁400g) | 26.4g | 288kcal |
絹ごし豆腐(1丁400g) | 19.6g | 244kcal |
納豆(1パック) | 5〜8g | 107kcal |
豆乳(コップ1杯200cc) | 7g | 95kcal |
調整豆乳(1パック200ml) | 6g | 132kcal |
きな粉(大さじ1杯7g) | 2g | 31kcal |
枝豆(100g) | 11g | 135kcal |
おから(100g) | 6g | 111kcal |
卵(1個60g) | 7g | 91kcal |
たまご豆腐(1個65g) | 4g | 51kcal |
乳製品
必須アミノ酸のバランスは比較的良く、カルシウムなどのミネラルを多く含んでいます。
ですが、脂質が多くカロリーオーバーになってしまうので、気を付けましょう。
豆類と同様に、肉・魚では足りないたんぱく質や栄養素を補う為に摂取する事をオススメします。
また、小腹が空いた時のおやつとして軽く食べてもいいです。
チーズの中でもカッテージチーズは脂質が少なく高たんぱく質なので、サラダにかけたりハチミツやフルーツソースを軽くかけたりしておやつにすると美味しく食べられます。
【乳製品・その他】
たんぱく質量 | カロリー | |
プレーンヨーグルト(小鉢1杯) | 4g | 74kcal |
カマンベールチーズ(1個17g) | 3g | 61kcal |
プロセスチーズ(スライス1枚) | 4g | 61kcal |
カッテージチーズ(1パック200g) | 26.6g | 210kcal |
ツナ缶・水煮(1缶80g) | 12〜14g | 50〜80kcal |
アーモンドフィッシュ(1袋7g) | 2.5g | 36kcal |
煮干し(5尾5g) | 3g | 17kcal |
スルメイカ(1袋80g) | 55g | 267kcal |
さきいか(小パック30g) | 13g | 84kcal |
ビーフジャーキー(1枚4g) | 2g | 13kcal |
プロテイン(1食20g) | 15g | 70kcal |
牛肉
100gで多くのタンパク質を補給でき、必須アミノ酸も多く摂取できます。
特に、筋肉を作る為の必須アミノ酸であるBCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)が多いので、ダイエット・ボディメイクには必須の食品です。
ですが、部位によって脂質の量が大きく違うので、脂質の摂り過ぎには気を付けましょう。
他の肉よりも、鉄分を多く含み、ヒレ・ももは低カロリーで多くのたんぱく質を補給できます。
内臓系はビタミン・ミネラルを多く含んでます。
できれば、脂身の少ない部位を食べるようにしましょう。
豚肉
部位によって、脂質が多くなるので脂身の少ないヒレ・ももがオススメです。
必須アミノ酸のバランスもいいです。
豚肉は、他の肉よりビタミンB1を多いのが特徴です。
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換してくれる栄養素なので、糖質を摂りすぎた時なんかは効率的にエネルギーにしてくれます。
牛と同じく、内臓系はビタミン・ミネラルが豊富です。
鶏肉
鶏肉は、他の肉よりも脂質が少なく、ささみに関してはほぼ脂質がありません。
胸肉やももは皮を摂ることで脂質を抑えられます。
胸肉はコストパフォーマンスが高く、ダイエットや筋肉増量をしている方には定番のたんぱく質源です。
必須アミノ酸も多く、筋肉の材料になり、疲労回復にもなります。
ただ、ビタミン・ミネラルが他の肉よりも少なく、脂が少ないぶん満腹感が他の肉より得られにくいかもしれません。
低脂肪で栄養価が高いので、積極的に食べるようにしましょう。
【肉類たんぱく質含有量】
食品(100g) | たんぱく質量 | カロリー |
牛ヒレ | 20.5g | 133kcal |
牛もも | 21.2g | 182kcal |
牛ランプ | 18.5g | 234kcal |
牛リブロース | 18.5g | 263kcal |
牛肩ロース | 17.9g | 240kcal |
牛サーロイン | 17.4g | 298kcal |
牛タン | 15.2g | 269kcal |
豚ヒレ | 22.8g | 115kcal |
豚もも | 20.5g | 183kcal |
豚かた | 18.5g | 216kcal |
豚ロース | 19.3g | 263kcal |
豚かたロース | 17.1g | 253kcal |
ささみ | 9.9g | 45kcal |
鶏ムネ | 19.5g | 191kcal |
鶏もも | 18.8g | 200kcal |
魚介類
魚介類は肉と同じく、20%程のたんぱく質が含まれています。
必須アミノ酸のバランスが良く、穀類に少ないリジンを多く含んでいます。
油は肉と違い、身体に良い油を多く含んでいて、特に青魚(イワシ・さば・サンマ)やマグロは、
・中性脂肪を下げる
・動脈硬化の改善
・美肌効果
・悪玉コレステロールを下げる
といった効果がある、必須脂肪酸のオメガ3(DHA、EPA、αリノレン酸)を多く含んでいます。
「身体にいいものばかりなので、意識して積極的に食べてください!」
ちなみに、マグロは筋肉を作るBCAAも多く含んでいます。
【魚介類のたんぱく質含有量】
たんぱく質量 | カロリー | |
イワシ(1尾80g) | 15g | 174kcal |
アジ(1尾68g) | 14g | 82kcal |
さば(1尾96g) | 19g | 194kcal |
マグロ(切り身200g) | 52g | 250kcal |
さけ(切り身80g) | 18g | 110kcal |
さんま(1尾69g) | 12g | 214kcal |
ぶり(切り身200g) | 42g | 514kcal |
たこ刺身(6切れ60g) | 9g | 46kcal |
イカそうめん(30切れ60g) | 10g | 53kcal |
マグロ刺身(7切れ140g) | 36g | 175kcal |
サーモン刺身(5切れ75g) | 16g | 104kcal |
ぶり刺身(3切れ45g) | 9g | 116kcal |
カツオ刺身(3切れ60g) | 15g | 99kcal |
以上がオススメのたんぱく質と含有量です。
1日の含有量をしっかり摂り、良質なものを選択しながら身体づくりをしていきましょう。
たんぱく質を摂取するタイミング
たんぱく質を摂取するタイミングで、一番意識して欲しいのは筋トレ後や運動後です。
筋トレ・運動後1時間以内が最も筋たんぱく質合成(筋肉を修復したり、作られるプロセス)が促進されると言われています。
その状態は24時間続くと言われるので、筋トレ後はなるべく早くたんぱく質を摂り、筋トレや運動後24時間以内は1日の必要量がしっかり摂れるように意識しましょう。
また、たんぱく質は3〜4時間おきに20gくらいを摂取すると、筋たんぱく質合成が高い状態を保つことができると言われ、就寝前のたんぱく質摂取も、寝ている間に筋たんぱく質合成が高まります。
なので、3食の食事でたんぱく質をしっかり摂り、できれば食間が大きく開く所で1回プロテインなどでたんぱく質補給をし、就寝前にも摂取できるとベストです。
ですが、小分けしなくても1日の必要量さえ摂れば筋肉はしっかり付き、筋肉は分解されないという研究データもあるので、無理に1日に細かく何回も分ける必要はありません。
たんぱく質摂取で、最も大切な事は「1日のたんぱく質必要量をしっかり摂ること」ですので、まずは必要量摂れるように心掛けましょう。
この摂取タイミングは脂肪燃焼にもかなり有効です。
たんぱく質を摂取すると、たんぱく質を消化吸収する過程で代謝が向上するのですが、それを「食事誘発性熱生産」と言います。
これは、1日の消費カロリーの10%を占めるとも言われているので、食べながら痩せやすい状態を作っているという事になります。
食事の度に代謝が向上し、筋たんぱく合成が高まる事で筋肉も活性化するので、脂肪燃焼効果がかなり高まります。
筋肉をつけて効率よく痩せたいという方は、たんぱく質摂取を意識する事は必須です。
「まずは、1日の必要量をしっかり摂る。質の高いたんぱく質で出来れば3〜4時間おきに摂り、筋たんぱく質合成や代謝を高める。運動後に摂取すると筋たんぱく質の合成が促進される。」
これが、たんぱく質摂取タイミングのポイントになります。